- 2013-06-28 (金) 11:51
- 横井弁護士
日本国憲法は「不磨の大典」ではありません。
誤字すら散見され、だぶった条文も少なくありません。
国家の最高法規としては、あまりに杜撰です。
修正されずに放置され続けていることを恥ずかしく思います。
例えば、
7条に列挙された天皇の国事行為の4号に「国会議員の総選挙の施行を公示すること」とありますが、「国会議員の総選挙」は存在しません。
「衆議院議員の総選挙及び参議院議員の通常選挙」と改めるか「総」を取って「国会議員の選挙」としなければ誤りです。
60条1項に「予算は、さきに衆議院に提出しなければならない」とありますが、正しくは「予算案」です。
細かい点をいえば、「さきに」も「先に」と改めるべきでしょう。
65条に「行政権は、内閣に属する」とありますが、内閣から独立した人事院や公正取引委員会などの独立行政委員会の根拠を明記し、「行政権は、この憲法に定める場合を除き、内閣に属する」と改めるべきです。
11条には「国民は、すべての基本的人権の享有を妨げられない。この憲法が国民に保障する基本的人権は、侵すことのできない永久の権利として、現在及び将来の国民に与へられる」とあり、
97条には「この憲法が日本国民に保障する基本的人権は、人類の多年にわたる自由獲得の成果であつて、これらの権利は、過去幾多の試練に堪へ、現在及び将来の国民に対し、侵すことのできない永久の権利として信託されたものである」とあります。
同じ内容の条文が2つもあり、ダブっています。
8条の「皇室に財産を譲り渡し、又は皇室が、財産を譲り受け、若しくは賜与することは、国会の議決に基づかなければならない」と
88条の「すべて皇室財産は、国に属する。すべて皇室の費用は、予算に計上して国会の議決を経なければならない」
も1つの条文にまとめるべきでしょう。
これだけみても、占領下において8日間で作られた憲法を施行から66年の議論を経た後に改正することは理にかなったことだと思います。
(横井盛也)
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