- 2013-05-20 (月) 16:23
- 横井弁護士
仕事で英語を使う機会はほとんどありません。「私は英語が苦手です」
ひがみかもしれませんが、英語なんか喋れなくても生きていけます。
裁判所法74条には「裁判所では、日本語を用いる」とあります。
政府の教育再生実行会議は、国際化に対応するため、現在小学校高学年で行われている英語教育について、正式な教科にすることや開始学年を引き下げることなどを求める提言案をまとめたとのこと。大学の国際化に対応するため、入試や大学卒業認定にTOEFLを活用することなども検討されているようです。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130518/k10014667531000.html
確かに英語ができる人はかっこいいと思いますし、英語ができれば仕事の幅が広がったかもしれません。
でも、英語ができても何の役にも立たない時代が近い将来訪れるのではないか、と思うのです。
先月、コンピューターの将棋ソフトがプロ棋士に勝ちました。
衝撃だったのは、将棋ソフトが勝ったことではなく、ソフトが「機械学習」という技術を手に入れたことです。
次の手の結果をしらみ潰しに検索して指し手を決めるのではなく、ストックされた過去のプロ棋士の棋譜を基に指し手の価値を認識し、さらにその評価を少しずつ自動的に調整する手法です。
この「機械学習」によって、翻訳、画像認識、音声合成などの分野でコンピューターの精度が飛躍的に向上しています。
そう遠くない将来、日本語で話をすれば、ニュアンスの細部に至るまでほとんど正確に英語で話をしてくれる高性能の機器が開発されても不思議ではありません。
フランスには「仏語使用法」があり、公共の場でのフランス語使用を義務付けており、外国語による授業は語学学校や外国人向け学校、外国人教員の授業などの例外に限定しています。
http://www.netlaputa.ne.jp/~kagumi/prive/toubon.html
これは、ちょっとやり過ぎだと思います。
フランス国内でも、現在法改正について議論が沸騰しているようです。
グローバル化に対応するため英語教育の強化も必要なのでしょうが、行き過ぎはよくありません。
ほどほどにして国語教育の充実にも力を入れるべきだと思うのですが、いかがでしょうか?
(横井盛也)
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