- 2013-04-26 (金) 16:15
- 横井弁護士
裁判の最大の山場は証人尋問です。民事、刑事を問いません。
真実はどうだったのか、どちらの主張が正しいのかを裁判官の心証に直接働きかけるチャンスであり、これによって裁判の帰趨が決まるといっても過言ではありません。
4月後半は、この証人尋問が立て続けにあり超多忙でした。
身も心もくたくたです。
特に難しいのが、敵性証人に対する反対尋問。
事実を1つ1つ確認しながら外堀を埋めて行って、最後に核心的な質問を一気にたたみかけてトドメを刺す。
矛盾点についての説明を求められて黙り込む証人に対して、
「暫く待ちましたが、無言ですね。これで質問を終わります。」
常にこんな見事な尋問ができればよいのですが…。
セオリー本は数多く出版されているのですが、そんな小手先の技術や表面的な知識でどうにかなるものではありません。
語るに落ちて自滅してくれる饒舌な敵性証人など滅多にいませんし、下手な質問をすると、説得的な証言で壁の上塗りをされてしまいます。
細心の注意を払いながら矛盾点を突かなければなりません。
必要なのは十分な事前準備と研ぎ澄まされた集中力とたゆまぬ自己研鑽。
弁護士というのは奥の深い仕事だと常々感じています。
(横井盛也)
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