- 2013-01-13 (日) 20:05
- 横井弁護士
年末の衆院選に続いて、今年の7月には参院選が行われます。
安倍総理の「金融緩和と財政出動と成長戦略の3本の矢で、強い経済を取り戻す」という公約に異論はありません。
ねじれを解消して決められない政治から脱却し、国民生活の安定や景気の回復が実現することを期待したいと思います。
ところで、衆院選において一躍全国区となった日本維新の会は、自治体の首長と参院議員の兼職を禁止する地方自治法の改正案を次期国会に提出しようとしているようです。
橋下徹代表代行が大阪市長のまま参院選に立候補できるようにすることが主な目的なのでしょう。
しかし、そもそも橋下市長は、「二院制など不要」と広言する参院廃止論者でした。
国会議員にはなりたいけれど、大阪都構想を実現するとの公約を掲げてしまっている以上、市長職を投げ出すわけにはいかない。そんな自らの都合により、自説を翻したように思えて仕方ありません。
そもそも自治体の長は、国会議員を兼務できるほど閑職なのでしょうか。
住民の直接選挙で選ばれた自治体の長が国政でも発言力を持つべきという発想は素晴らしいものだと思いますが、そうならば全国知事会や全国市長会の権能を高める等の方策を立案・主張するのが筋だと思います。
「維新八策」では、国会改革として、参院の廃止と衆院議員を240人に半減することが謳われています。
国会議員の減らしたところで削減できる額など国家財政の規模と比して極めて微々たるものです。
国会議員の半数は国民のために働いていないということなのでしょうか。 (でも自分なら働けると考えているとしたら傲慢の極みです。)
政治家たるもの、大衆受けするパフォーマンスではなく、細心かつ緻密な言葉の積み重ねによって良識を語るべきだと思います。
(横井盛也)
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