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弁護士会による人権侵害 - 許されない暴挙

会報「月刊大阪弁護士会6月号」にスペシャルレポートとして、同月7日に扇町公園で行われた屋外集会「日本はどこに向かうのか パート3 ~なし崩しの海外派兵を許すな~」(大阪弁護士会主催、日弁連・近弁連共催)の模様が紹介されています。
弁護士や市民ら約4000人が参加したとのことで、参加者が「アカン」と書かれた揃いの紙を一斉に掲げている場面や「集団的自衛権行使容認 反対‼ 大阪弁護士会」と大書された横断幕を持って大通りをデモ行進する場面のカラー写真までもが掲載されています。

 

記事の中には、「いうまでもなく弁護士会は強制加入団体であり、安保法制に対しては会員の間にも様々な意見があるところであるが、閣議決定による解釈改憲は立憲主義に反するという一点において、弁護士会は一致し、それに反対する行動に出たものである。冒頭、松葉知幸会長からそのことについて述べられた。」などといった記載もあります。

 

「閣議決定による解釈改憲は立憲主義に反するという一点において、弁護士会は一致」??―― 寝ぼけたことを言うものではありません。
少なくとも私はそのような意見には与しておらず、
甚だしい誤解による人権蹂躙で激しい精神的苦痛を受けています。
弁護士会員でもある国会議員として現在、自由民主党には高村正彦副総裁、谷垣禎一幹事長ら15人、公明党にも山口那津男代表ら11人がいますが、彼らも今般の閣議決定が立憲主義に反するという意見で一致しているというのでしょうか。

 

立憲主義といえば国家権力を縛るものという単純な考え方をする人も多いのですが、一義的なものではなく、その基底には国家の平和的存続と国民の安全を守るという前提があるのであって、かかる前提との兼ね合いを無視してまで国家権力を縛るものではないというのが私の意見です。

 

個人の意見はどのようなものであっても内心の自由として最大限に尊重されるべきです。
集会は弁護士会ではなく、同じ志を持つ有志が主催すべきです。
いうまでもなく弁護士会は強制加入団体なのです。
統治行為論にも属するような高度に政治的な問題において個人の信条と異なる見解を会員に強要することは断じてすべきではありません。
自分の意見と異なる運動のために弁護士会費が使われていることが苦痛でなりません。

 

少数意見(とは決して思いませんが…)を蹂躙する暴挙であり、人権侵害というほかありません。
(横井盛也)

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