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判決をコピペで作成することの合理性-裁判所が求める書面の電子データ

裁判所から準備書面等の電子データを求められることがあります(民訴規則3条の2)。
コピー&ペーストで判決を書くためです。
これを見越して最終準備書面は、できるだけ判決に近い形をイメージして書くのが得策と心得ています。

 

ところが、電子データを求められない場合も多く、「提出しましょうか」と水を向けても乗ってこない裁判官も多いのです。

 

確かにコピペによる判決は、「安易な手抜き」につながる危険がありますし、奥深い判決理由が書きにくくなる、若手の裁判官の文章力が向上しない、といった弊害もあるのでしょう。
でも、準備書面を見ながら一から書くより、ずっと楽ですし、時間の節約にもなります。双方の主張を誤解して判決するリスクも減少するはずです。
裁判官が担当する事件数は半端ではなく、判決を書きたくない(書く時間がない)ために強力に和解を勧めるケースも多いことを考えれば、コピペによる判決の作成は、それなりに合理性があると思います。

 

今般、久しぶりに大阪地裁の知的財産権専門部に事件が係属しました。
同部は全件において、訴状、答弁書、準備書面の提出の際に電子データを提出するよう要求しています。
しかも、書面や書証は通常1通でよいところ、各裁判官や書記官が常時1通ずつ持てるように4通提出しなければなりません。
合理主義が徹底しています。

 

知財専門部。合理的で審理が迅速なのはよいのですが、冷酷非情で血も涙もない判決を出す怖いところというのが、経験に基づく個人的印象です。(~_~;)
判決理由に思いっきりたくさんコピペしてもらえるよう念には念を入れて立派な準備書面を書くよう努めます。
(横井盛也)

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