- 2015-01-13 (火) 9:51
- 横井弁護士
警察庁がまとめた昨年1年間の刑法犯認知件数(暫定値)は121万2240件で、12年連続で減少したと報道されています。
http://www.nikkei.com/article/DGXLASDG08H4N_Y5A100C1000000/
認知件数ですから届出されていない暗数がどれだけあるか不明です。
(昨年発覚した大阪府警の不正計上のようなことはないと思いますが)統計上の処理による誤差も考慮に入れる必要もあるのでしょう。
確かに振り込め詐欺等の知能犯罪は増加しているようですし、社会の耳目を集める凶悪犯罪がなくならないのも事実です。
でも、犯罪が減っていることは、実感としても確かなことだと思います。
私が生まれた50年前と比較すると差は歴然です。
殺人は、1964年が 2366件に対して、2013年は 938件。
傷害は、1964年が 61282件に対して、2013年は 27864件。
強姦は、1964年が 6857件に対して、2013年は 1409件。
半世紀で激減しています。
「犯罪情勢は悪化し、凶悪犯罪は深刻化している」などという体感治安の悪化は根拠を欠きます。
有史以来、我々は最も平和で安全な世の中に暮らしているのだと思います。
安全神話が毫も揺らいでいないことは、外国との比較でも明白です。
警察白書 http://www.npa.go.jp/hakusyo/index.htm
犯罪白書 http://hakusyo1.moj.go.jp/jp/nendo_nfm.html
防犯カメラが街の隅々にまで設置されるようになったから?
教育が充実し、遵法精神豊かな国民が増えたから?
法定刑の引上げを始めとした刑法等の改正を次々に行ったから?
暴対法のおかげ?それとも死刑の威嚇力?
マスコミの犯罪報道が以前ほど過激でなくなったから?
生活保護等のセーフティーネットが機能しているから?
刑事司法や刑事政策が充実しているから?
弁護士が有り余るほど増えたから? ←あまり関係ない (-_-;)。
何がどの程度影響しているのかはわかりませんが、何はともあれ犯罪が減ることは喜ばしいことです。
さらに安心安全な世の中を目指して不断の努力を続けることは当然のこととして、日本が治安大国であることを誇りに思います。
(横井盛也)
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